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クリエーターの脳内思考を垣間見せるブログです!

【アニメ・映画】宮﨑 駿 「君たちはどう生きるか」考察4・「大伯父の世界と眞人の世界」ミラクルクリエーター宮﨑 駿の二つの世界を繋ぐ存在と支えてくれた存在

 さて、このアニメ「君たちはどう生きるか」勝手に考察をはじめて第4回になるけれど、何時のも如く、誰の考察も、公式解釈も見ないで勝手に考察しております!

 

 その辺りをご理解のほど宜しくお願い致します!

 

 さて今回、最初に書いておきたいのですが、廃墟から入れる大叔父の世界を夢の世界やファンタジー世界、異世界…などと位置付けて、眞人の住む世界を、我々が住んでいるリアル世界と重ね合わせている方も多いかと思いますが。

 

 ハッキリ言って「大伯父の世界」も「眞人の世界」も天才クリエーター宮﨑 駿の頭の中の異世界ファンタジーなんです。

 

 眞人の住む世界を、我々が住むリアル世界とダブらせて見ても、現実には起こりえないオカルト的な出来事が起こっていたりします。

 

 例えば、アニメの冒頭で戦火により母「ヒサコ(ヒミ)」が病院火災で死亡した…のではなく骨も残さずに消息不明になった…という部分!

 

 現実世界では、そう言う事も遭難事故などでは無くはないが…

 

 こう言う、火事などでは、何がしかの痕跡は残るものだし、そもそも骨も残らない火災って、当時の焼夷弾って炎の温度は何度なんだよ!…って感じになります。

 

 だから、何しろ宮﨑 駿の頭の中の世界の話しだから、その辺はファンタジックに含みを持たせて、人は死なない!或いは若返る!…という基本設定が根底には有るのではないか?…などと考察した次第ですw

 

 そう考えると非科学的に、母、ヒサコが神隠しに遭う現実世界って、現実じゃないでしょう?…w

 

 全ては偉大なクリエーター宮﨑 駿の想像しうるファンタジー世界って事です!

 

 そしてもう一つ、現実にしては、奇異な例として…

 

 ラストで大叔父の世界が崩壊する時…その世界に住んでいた喋る「鳥」たちは、眞人の世界へとのがれて、普通の鳥として飛び去っていく…っと言うシーン!

 

 行方不明の眞人を探す、父・勝一の頭上をかすて飛び去る鳥の種類はどうだろうか…

 

 「普通の鳥」…と言ってもカラスやハトやスズメのように日本の野生で普通に生息する鳥たちではなくて、海外からの外来種の鳥ばかりだった。(当時、大量に存在しないだろう?)

 

 そんな珍しい鳥が大量に私有地の廃墟から突如出現して、空の彼方へと飛び去って行く…

 

 普通に、現実的に考えて、そんなオカルト的な事が現実世界ではおこりえないでしょう?…

 

 ミラクルクリエーター宮﨑 駿がなせるファンタジー世界なのです!w

 

 それらを考慮すれば、「眞人の世界」もまた、非現実世界であり、奇才・宮﨑 駿のファンタジー世界と位置付ける事ができます。

 

 なので我々の住む現実世界と重なて考察すると、考え方にズレが生じてしまうと思うので、私の考察では、両世界ともファンタジー世界として考察していきます。

 

 その事を踏まえて、大伯父の世界と眞人の世界を繋ぐ存在がいくつかあります。

 

 一つ目は勝手に考察の第2回で話した「アオサギ鈴木敏夫)」ですね。

 

 アオサギは大叔父の世界と眞人を繋ぐ案内人的な存在でした。

 

 そして、もう一人、二つの世界を繋ぐ存在がいます。

 

 それは眞人の世界で使用人として働く老婆たち…そして、中の一人「キリコ」です。

 

 もう、たぶん多くのジブリファンの中には、この「キリコ」が実在する誰の比喩か…感づいておられる方も多いのではないでしょうかw

 

 私が考える「キリコ」に該当する実在の人物は一人しかいません!w

 

 東映動画時代から高畑 勲と共にジブリまで宮﨑 駿と一緒に活動を続けてきた、ジブリには欠かせない色職人…

 

 その人は長年ジブリ色彩設計担当をされていた2016年に77歳で他界された「保田道世」さんです。

 

 長寿社会となった日本で77歳はまだ早いと思える年齢です、身近で共にジブリを支えて来た保田さんの死は宮﨑 駿が引退を撤回して「まだまだやれたんだ!」…となるもの理解できます。

 

 そんな「キリコ」に該当する比喩人物は唯一、保田さんしか脳裏に思い浮かびませんでした。

 

 高畑 勲 監督と同じく東映動画時代から苦楽を共にして来た宮﨑 駿のもう一人の先輩!又は「強烈おばさん(By押井守)」…w

 

 そんな強烈おばさんは「眞人の世界」では頑固で偏屈そうな小柄な老婆です。

 

 キリコ婆さんの、見た目の強気なイメージとは裏腹に、眞人が無謀にも廃墟へ向かうその後ろをビクビクしながら、頼りなげに眞人へ引き返すように説得しながら、ドンドンと大叔父の世界の深みへと眞人と共に入り込んで行きます。

 

 そして、大叔父の世界に入って、何時しか眞人の周囲から老婆キリコは姿を消し…

 

 次に現れた時は若返ったキリコとして登場!老婆の時のようにひ弱さは消え、豪傑で男勝りのお姉さんとして現れます。

 

 僕の考察では大叔父の世界では絶大な力を発揮して眞人の世界では、その力は影をひそめる…そして大叔父の世界ではその勇猛な力で眞人を力強く助ける事になります。

 

 スタジオジブリで年齢を感じさせない活躍で多くの作品で色彩担当をされている保田さんそのものだと感じませんか?

 

 このキリコの力強い変化は大叔父(高畑 勲)の世界でこそ発揮されて、生き生きと活躍できる環境で有った事を表現していると感じました!

 

 東映動画を出て、高畑 勲、宮﨑 駿が理想を掲げたスタジオジブリに有ってこそ「保田道世」の真の力が発揮できた…という比喩では無いかと考察します。

 

 亡き「保田道世」へ宮﨑 駿が贈ったオマージュなのでしょうね。

 

 資本主義の会社組織に所属して利益本意のアニメ作りでは、保田さんの力が抑制され、高畑、宮﨑と共に理想本意のアニメ制作環境でこそ、その力は発揮された…そんな感じがしますね。

 

 そして、この男勝りのキリコが絶大な信頼と敬意を持つ「ヒミ」との関係については、考察のキモとも言うべき部分は、また改めて書きたいと思います。

 

 一方、眞人の世界に居る時の「キリコ婆さん」とその他の老婆たちが炉端で肩をすり寄せるように座ってモゾモゾしているシーンが有りましたよね…w

 

 あのシーンは何を表現しているかと言うと…昔の東映動画のスタジオでの作業風景を比喩しているのだと思います。

 

 実際、当時の東映動画のスタジオは一人に与えられる作業スペースは、人の肩幅ほどの仕切り板で区分けされた机でした、そんな、すし詰め状態での作業を強いられていたんですね。

 

 宮﨑 駿が労働組合で何とかしようとしていた事が伺えますね。

 

 その光景を宮﨑 駿は苦しくも楽しかった、当時の東映動画のスタジオをユーモラスに比喩表現したのが、炉端での使用人たちの風景だったのでしょうねw

 

 また、現役を引退したその他の老婆たちは、若いキリコ(保田)と眞人(宮﨑)を一般人として、応援してくれている表現が大叔父の世界で人形の傀儡として表現されていました。

 

 まあ、こんな感じで「キリコ(保田道世)」について考察しました。

 

 そして、その繫がりで少し考察を進めると、使用人たちを雇い、仕事を与えている存在である眞人の父・勝一とは一体どういう存在なのだろうか…っと言う事なんですが。

 少し、その辺りは簡単に考察していきます…

 

 その、父・勝一に該当する人物は存在するのですが…

 

 該当する、象徴的な比喩人物は日本テレビの元金曜ロードショーのプロデューサーだった「奥田 誠治」氏では無いかと考察します。

 

 ご存知の方も居られるかと思うが、奥田氏の娘さんが「千と千尋の神隠し」の「千尋」のモデルだったって事なんですけど。

 その事だけでも宮﨑 駿との関係が深かったと言う事が伺えますね。

 

 ただ、それは「奥田」氏の比喩というだけではなくて、宮﨑 駿を…または、スタジオジブリを支えてくれたグローバルな民間企業の象徴の比喩でもあると僕は考察していて。

 

 その他のジブリに友好的が関係企業の象徴比喩と言う事なんですが。

 

 まあ、殆どの割合を占めるのは日本テレビであって「奥田誠治」プロデューサーなのではないしょうか。

 

 最初に勤めた東映動画などでは、会社と対峙して労働組合のリーダーを宮﨑 駿はしていたので、支えてくれたという部分は薄いでしょうし、その他の所属した会社などでもそれ程、良い思い出は無さそうです。

 

 それと比べれば、スタジオジブリの第一作劇場アニメ「風の谷のナウシカ」が、興行的には大赤字だったにも関わらず。次作の「天空の城ラピュタ」では、9千数百万円もの製作費を投じてジブリを無条件で支えてくれた企業、そして人物であった企業が日本テレビでった…

 

 即ち「父・勝一」は「奥田誠治」であり「日本テレビ」だったのでは無いかと考察します。

 

 僕が、この「父・勝一」が「奥田誠治」プロデューサーでは無いかと考察したのは、劇場で「君たちはどう生きるか」を観ている最中だったんですけど…

 

 その後に、アニメ「君たちはどう生きるか」の公開して間無しに日本テレビスタジオジブリを子会社化する…という驚きのニュースが報道されました。

 

 そのニュースを見た時、「あ~その布石だったのね…」と思いましたよw

 

 既にスタジオジブリが吸収合併される事が土台に有って、アニメ「君たちはどう生きるか」という宮﨑 駿のアニメ人生の総決算的作品を製作して。

 

 今までの宮﨑 駿のアニメ制作スタイルに区切りを付けて、新たなスタイルでこれからアニメを制作していく宣言と自分に一旦の区切りを付ける為の作品がアニメ「君たちはどう生きるか」だったのではないか…と考察します。

 

 今回は結果的に僕が考察する、アニメ「君たちはどう生きるか」という作品の「答え」を先に出した形になりましたが、根本のキモの部分はまだ書いていません。

 

 むしろ、アニメ「君たちはどう生きるか」の答えよりも、答えに至る根本のキモの部分の考察の方が意味が有るので、次からはその根本なキモに迫る考察をして行きたいと思います。

 

 ジブリを支えた「保田道世」氏、「奥田誠治」氏の考察に賛同していただける皆様とシェアできたら幸いです。