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クリエーターの脳内思考を垣間見せるブログです!

【趣味・おもちゃ】イラストコンテスト審査員が「リアルプラモデル」と「デフォルメプラモデル」の違いを用いて審査基準を解説しちゃうよ!

 僕はクリエーターでありイラストレーターだったりしますが。

 

 年に一二度は商業デザイン系のコンテストの審査員などもやったりしているんですよ。(一応、全国規模です)

 

 まあ、コンテストの一般出品者さん達は審査員がどういう基準で作品審査をしているか、ちょっと気になるところではないかと思います。

 

 そこの所を僕の趣味も交えて今回はブログで説明してみたいと思ういます。

 

 ちょっとその前に言っておきますと。イラストコンテストの審査員が一人から二人程度のコンテストでは、審査に当たる審査員の好みやセンスが色濃く出るので、ちょっと偏った選出センスなりがちだったりするんですよ。

 

 まあ、そう言うコンテストの対策としては。審査に当たる有名な作家が、その作家の作風や日頃SNSなどで発信している興味が有る事や趣味などを参考に作品を出品するのも、一つの方法だと思いますが…

 

 僕が携わるコンテストは数十人の審査員が審査に当たり、その審査員たちから多くの票を集めた出品者の作品が入選、受賞の対象になる…という形式なので、上記の少数審査の例とは対策が少々異なってきます。

 

 そういった多数の審査員で評価されるので作品の評価基準の平均値が高くなり。

その上で審査員(業界のプロ)一人一人の好みや志向が忖度なしに高いレベルで平均化されるので。このコンテスト以外へその受賞者が作品を出品したとしても、ある程度の高いレベル評価を受ける作家と言えるのではないか思う。

 

 もっと簡単に言えば、審査員で無くても一般人の多くが良い評価をしたら人気になるって言う事ですね。

 例えば商売で人気商品になれば売れる…というロジックと同じで、それが業界のプロ複数人が支持したのなら、品質に太鼓判が押される感じでしょうか。

 

 以上の事を考慮に入れて、数十人の審査員がどういう考えや基準で入選、受賞作を選出しているのか、多趣味の僕(審査員の一人)が、趣味の一つであるプラモデルを比喩に使って簡単に説明しちゃいます!

 

 それを理解すれば、商業デザイン、イラストなどの製作発想の評価される作品の最低ラインを踏まえてイラストコンテストの出品制作ができるのでは…と思う。

 

 それではですね、例えば戦闘機のプラモデルを例として、イラストコンテストの審査員の多くが評価するのはどちらのプラモデル?

 「リアル形状プラモデル」か「デフォルメ形状プラモデル」どちらのスタイル作品に重きを置いて評価されるのか…どちらだと思います?

 

【デフォルメプラモデル】

 

 

【リアルプラモデル】

 

 

 …っと、答えを出す前に「リアル」と「デフォルメ」がそれぞれ創作作品を制作する上で持ちうる役割が違う事を認識しておいて欲しい…

 

 商業デザインの考え方には両方ともに、使い道が存在していて、両方必要なスタイルでは有るんですよ。

 

 どちらがダメでどちらが良いと言う事ではないんです!「リアル」も「デフォルメ」も必要な表現スタイルである事は間違いないので、否定するものでは無いと心得て置いてください!

 

 ただ、コンテストにおける評価基準には、「リアル」と「デフォルメ」異なったスタイルに明確な審査基準は無いのですが、暗黙の序列みたいなものは存在します。

 

 イラストコンテストなどに出品される作品が練習で描かれたデッサンやスケッチなど日常的に描かれた作品を出品されても審査員は評価しません。

 それらに一味加えたユニークな作品ならまだ評価の対象になりますが…

 

 日々の技術力を上げる鍛錬の為に描かれた作品が選出される事は無いのです。しかし、技術力を向上される事は作家にとって非常に大切な事でも有る事はお分かりいただけると思います。

 

 その他にも商業デザインには精密で正確な描画表現が求められる事も非常に多く、例えば、書籍などの教本などで正確さを求められる図解などは商業デザインの業界ではコンテスト以上に大切で需要がある絵である事は確かですが…

 

 コンテストにおける評価としてはどうでしょうか…って事なんです。

 

 それでは「リアル」と「デフォルメ」作品で多くコンテストで選出される対象のスタイルはどちらだとお思いますか…?

 

 お分かりになった方も居られるかと思いますが。

 

「デフォルメスタイル」作品の方が多くの審査員から一票を獲得する確率が高いんですよ。

 

 「リアル」作品も受賞作品として選出される事は有りますが、リアル作品としての受賞となると圧倒的な息をのむレベルの表現力、技術力を伴っていないと、評価されないと言っても過言ではありません。

 

 先にも書きましたがリアルな描画作品が活躍できる場所は精密で正確な図解など書籍に掲載されるなど、実用性が伴う表現が求められる場所なんです。

 

 即ちコンテストの審査基準では評価の序列が「デフォルメスタイル」など自由表現された作品よりも低く評価されるんです。

 

 ユニークな発想、オリジナリティ、大胆な表現…などなど、リアルな技術力よりも芸術性や創造性に重きを置いて評価されるのがイラストコンテストでの審査なんです。

 

 という事で「デフォルメ」作品が評価されるのは作者の技術力ではなく、センス、個性など内面に起因するところを審査員は評価するのです。

 

 なので「ヘタウマ作品」でもユニークで個性的に優れていれば受賞対象作品となるんですね。

 

 まあ、こう言う風に書くと「ヘタウマ作品」を描いておけば受賞できる!

 

 …なんて思われるかも知れませんが。これは努力してどうこうなる領域の話しでは無いのです。

 

 持って産まれた才能、センスなどが大きく影響される天才領域の評価なんですね。

要するに、努力して何とかなる領域の話しでは無いんですね。

 

 しかし、自分にどんな才能が有るのかなんて分からないし、日々、自分の才能を磨く努力をしている人が、あるひ突然、才能が開花する事もあるので、日々の努力は怠らない方が良いかと思います。

 

 そんな、ある日突然に才能が開花する方々をイラスト教室をやるうえで何度も見た経験もありますし。

 

 実例をあげれば、定年退職してから、趣味で始めた絵を描く事で、いきなり受賞されたおじいさんも居ました。

 

 その方は定年するまで職人さんで物を作る仕事をされていて、その日々の鍛錬が、知らず知らずのうちに絵を描く為の練習になっていたのでは無いかと思います。

 

 得てしてこう言う事が多々あるので、諦めずに色々な事を考え、色々な物を見聞きして、色々想像して、色々な物を形にする…という事を、日々、良い才能、良い個性が自分に有ることを信じて努力している人はいずれ報われるような気がしますね。

 

 ちょっと話しが跳びましたが。審査の序列が低いと言った「リアル」な作品で受賞される方々も実際には居られます。

 

 しかし、そう言う方々全員、天才的な技術力のその底にとてつもない天才的な才能を持たれたばかり人ばかりだという事だけは付け加えておきます!

 まあ、一般人が描けるレベルの「リアル作品」は出品されて来ませんから!w

 

 さて、ここからは僕の才能を磨くトレーニング(趣味)をご紹介します…っと言うかこれがご紹介したかったんです!w

 

 デフォルメプラモデルを愛でること!それはクリエーター!作家!コンテストの審査員!をやって行くためのに必要なトレーニングです!

 

 好きな事は徹底的にかじり倒す!これが個性を鍛える極意なり!w

 

 という事でデフォルメプラモデルのご紹介です!

 

【デフォルメプラモデル】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 良いですね~ワクワクする面白さです!w

 

【たまごガールズコレクション】

 

 こう言う感じでのキャラセットも良いですね!w

 

 

 

 

 

 

 こう言う感じでキャラクターとデフォルメ兵器の協調性を表現するのも、なかなかアイデアとして面白いんですよ。

 

 こう言う風にいろいろな視点から見て分析するもの発想のトレーニングになるんですよ!

 

 まあ、こんな感じなんです。この他にも有名なデフォルメ界隈では「SDガンダム・シリーズ」などが有りますが、有名すぎるのでわざわざ取り上げる事も無いかと思いますので、今回はご容赦ください。

 

 

 ここまでいろいろと書いてきましたが。これはデフォルメデザインだから良い!…という訳ではなく、イラストコンテストの審査員が入選、受賞作品の選定基準の説明として「リアリティ」と「デフォルメ」の対比が分かりやすいかと思って、今回こういう形で解説ブログを書かせていただきました。

 

 昨年、惜しくもお亡くなりになられた、伝説のデフォルメ王でマンガ家の鳥山明先生が最初に週刊少年ジャンプで連載された「Dr.スランプ」などは、デフォルメ表現ゆえにファンが食いついてヒットした作品ではないかと思います。

 物語より先に珍しいかった洋風デフォルメキャラ表現の面白差にファンが食いついた結果のヒットだったのではないでしょうか。

 

 

 後の「ドラゴンボール」はデフォルメキャラの独特なスタイルは残しつつも、ガッツリとしたストーリーが有り、更にファンを熱狂させたのでは無いかと思います。

 

 

 

 

 

 

 イラストや絵画には色々な表現方法が有ります。これらのデフォルメ表現はそんな表現方法の一部に過ぎません。

 

 イラストコンテストで結果を残されている作家さん達はありとあらゆる表現方法に辿り着き、極めて表現されて結果を残されています。

 

 なので皆さんはデフォルメ表現のみならず、自分の志すスタイルを見つけ、自分のモノにして極めて頂ければ良いかな…と思います。

 

 勝手な私見でいろいろと書いてきましたが、何卒、ご容赦願います。

 

 まあ、クリエーターであり、コンテストの審査員をする作家のひとり言に長々とお付き合い頂いてありがとうございました。

 このブログに共感して頂いて、参考材料としてシェアしていただければ幸いです。