現代のオヤジ達には、こんな楽しい与太話を話せるオヤジは居ないって思う…
いや、映画「ビッグ・フィッシュ」の話しだけどね、でもね、戦時中を生き抜いたオヤジたちの与太話しには、この映画「ビッグ・フィッシュ」のように「本当かよ!」って思う話もあるんだよね。
現代、僕を含めて素晴らしい与太話ができるオヤジがほぼ皆無だしね…
ある意味、羨ましい!
この映画「ビッグ・フィッシュ」は、ファンタジー映画の巨匠「ティム・バートン」が制作するだけ有って。
本当にファンタジー要素たっぷりの与太話で、一方、僕が聞いた戦時中のオヤジ達の与太話は生臭くて、なかなか「ビッグ・フィッシュ」のようには行かない。
でもね、そう言う戦地に出ていたオヤジ達から聞いた話しは実際に基づいた体験談で、冷静に聞くと「酷い話し」なんだよね…
でもね!どこかコミカルでクスって笑える感じでみんな話してくれるんだよ。
例えば、僕が聞いた、シベリア抑留経験がある、近所のオヤジの話しもなかなか、面白かった。
まあ、話せる中ではまだ、悲壮感がないから、ここで書くけど
本当に、今時のコンプライアンスからすると怒られかねない感じもあるので、ご容赦ください…
その近所のオヤジのシベリア抑留の体験談なんだけど…
極寒のシベリアで、暖房も無く、着る服も温かいものではない状態で、朝まで生きていられたら御の字という極限の抑留生活だったらしい。
そして、朝、生き延びた兵隊さん達の朝一の仕事は、夜を越せず亡くなった兵隊さんの遺体の運び出しから始まるらしい。
その時の実感は「人間ってこんなにカンカチコンに固まるんだ」って思いながら作業をこなし、「グニャってなる死体よりは運びやすく」しかも「食う物も食って無いから」軽くて運びやすかった…
…という経験談をひょうひょうと話すので、悲壮感が全く無い!w
そしてまた、違うエピソードなんだけど、そのオヤジの職業は大工さんだったんだよ。
それで、抑留者が増えて来ると宿舎が足りなくなって、増築しなきゃいけなくなってくるわけななんだけど。
そこで賭け好きなロシア(ソ連)兵から宿舎建築でどちらが早く建てられるか競争しようぜ、って持ち掛けられたらしいの。
そして、勝てば飯の量を倍にしてやるって言う条件で断る理由も無いので飛びついたんだって。
そりゃね!生き延びるためには、願っても無い良い話しだから、さっそく抑留者の中に大工が何人も居たので、日本の大工チームを作って、ロシア(ソ連)兵との競争に挑んだらしい。
それでね「よ~ドン!」で始まった宿舎建築競争なんだけど。
ロシア兵はドンドンと屋根や壁に板を打ち付けて、余った部分を切り落とす…という作業方法で宿舎を建築して行くんだけど…
一方!日本兵の大工チームは木を切って積んで行くだけで、一向に宿舎が完成しないんだよ。
それを見てたロシア(ソ連)兵らがバカにして「お前らの宿舎はいつ完成するんだw」と笑われながら、黙々と切って、加工して、積むを続けて行ったそうだ。
もう勝を確信したロシア(ソ連)兵チームは建築をのんびり、ゆっくりサボりながら作業するようになったらしいw
そして、日本兵の大工チームが「よ~し組むぞ!」って掛け声とともに加工した資材を組み始めたそうだ…
みるみるうちに宿舎は完成して行き、それを見て大泡出でロシア(ソ連)兵チームは建築にかかったが、時すでに遅し!で日本兵のオヤジチームの勝利に終わったらしいw
それでロシア兵が怒るか…って思うでしょう?
実はその逆でリスペクトを受けて、その日本の大工技術の教えて欲しいって来たらしい。
生死を分つ極限でのエピソードなんだけど、悲惨な感じがしない与太話…では無く本当に有った話しなんだけど。
そして、その後、近所のオヤジはどうしたか…ちょっと気になるでしょう?
その後、そのオヤジさんは一見、タレ目でボケ~っとしたマンガ「ダメおやじ」みたいな顔なんだよね。
そんな風体だから、ロシア(ソ連)の看守たちからは、それほどそのオヤジを警戒してなかったんだよ。
それで、野外作業の最中に隙をみて脱走したんだって!
なんとか日本まで帰って来たらしいけど、シベリアから日本へ脱走して帰国って、本当に与太話かよ!って思うけど。
死んだと思ってた旦那がボロボロになって帰って来たって、おばさんも話してたので、与太話でも無かった見たいw
まあね、映画の「ビッグ・フィッシュ」のオヤジの話しも、この近所のオヤジの話しも、こういう与太話ができるオヤジってカッコイイって感じるのは僕だけかな…
そして、僕らにこう言う与太話が話せるか…って言うと、話せる実体験もないから話せないんだよ、だから羨ましくもある。
それが幸いなのか、不幸なのかは分からないけど、平和の世の中で話せる与太話の一つでも出来るぐらいにはなりたいけどね!w
与太話が出来るオヤジになりたい!って思った現代のオヤジ達とシェアできたら幸いです!