高齢者は集団自決すべき…と、どこぞの大学の先生が言って話題になったそうだが。
そう言う事を言う前に”自分がいつ自決するか”を宣言してから言う方が良いよ。
現在、若い人も歳をとり必ず高齢者になる事を頭の片隅に置いておく事も必要かもしれないね、何しろ若い頃の積み重ねが老後の結果につながるんだからね。
そんな僕にも若い時代は有って、その時に観たある映画が今でも大好きなんだよ。
冒頭の高齢者の話しに通ずる映画なんだけど。
あの奇才の映画監督デヴィッド・リンチの作品なんだけど、おおよそリンチ監督とは思えない…細かく見ればリンチ監督だから表現できたシーンも多々見受けられる映画なんだけど。
そんな映画が「ストレイト・ストーリー」という作品、これは、実話を元に映画化されたもので、老人が主役です。
まあリンチ監督は奇才だけど実話を元にした映画は「エレファントマン」も有るし撮らない事もないんだよね。
ストーリーは有る田舎に住むお爺さんが、ずいぶん昔に些細な事で仲たがいした、音信不通になっている兄が倒れたと言う知らせを聞くんだよ。
心配になって兄をたずねようにも、自分も体が思うように動かない、加えて精神的な病を持つ娘を一人残して約560km離れた兄の家へ向かうのも躊躇される…
そして何よりも、行く手段が無い…アメリカの田舎で移動する交通手段は車しかない!しかし、その車も所有していない状態…
そんなお爺さんが意を決して娘を残して、兄の家へ向かう決心をして、そしてその移動手段は芝刈り機!
その芝刈り機を改良して約560km離れた兄の家へ向かうというロードムービーが、この「ストレイト・ストーリー」なんだけど。
今も心に残っているシーンが旅の途中で知り合ったわけありの若い女性との会話なんだけど。
女性「歳をとって最悪の事は?」
お爺さん「若い頃を覚えてることだ…」
こう言う会話のシーンなんだよ。
現在、若い人は今を大いに楽しんでいるし、大変な時も若さと体力で乗り越える事もでいると思う。
でもね…それを老人になっても覚えているんだよ。
当時、若いながらも「これはエグイ!」って、心に刺さったんだよね。
まあ、どれだけ今の若い人の心に刺さるか分からないけど「ストレイト・ストーリー」が若い人達と少しでもシェアできたら幸いです。