僕は商業絵方面の人間なんですけど、まあ、イラストレーションを教えたりもしていて、生徒さんが勘違いされているな…って思う事がよく有るんですよ。
その中でも「絵画」と「イラストレーション」を勘違いされていて、その事を解説したりすることがよくあるんです。
面白い事に、時たま、絵画を描かれている、新人さんとご一緒する機会が有るときでも、絵画の新人さんが勘違いされている時も有って…
「村上 隆さんの絵はイラストですよね！」とか…
「奈良 美智さんの絵は絵本の原画ですよね！」とか…
イラストやポスターデザインなどの商業絵ジャンルの僕に、ぶつけて来られたりします…w
まあ、別に良いんですけどw、絵に対する情熱は感じます！
絵画の新人さんは、絵画の先生にお任せするとしてw
僕が教室の生徒さん達に解説する絵画とイラストの違いの話しをします。
大原則として、イラストは商業絵、絵画は自己表現の絵で大別されるんですよ。
時々、イラスト教室でも、この辺を勘違いして「自分の描きたい事はゆずらない！」的な事を熱く語られる生徒さんも居るんですが…
この「自分の描きたい事はゆずらない！」の考え方は絵画の考え方なんですw
大まかに、絵の世界の考え方としては大正解なんです！
でも、イラストレーションは商業絵なんですよね…
イラストレーションは、そのイラストを見る第三者（お客さん）本意に考えて制作される絵なんですよ。
この考え方を、ちょっとややこしくしているのが「イラストコンテスト」という存在なんです。
イラストコンテストに応募するには、お客さん、クライアントの存在が曖昧なんですよ。
だから、食品、グッズ、ゲームキャラ、絵本といった、的（まと）を絞るコンテストなら、まだ良いのです！助かるんです！
しかし、問題は漠然としたテーマや自由課題のコンテストの場合はどうしても、作品制作に絵画的な要素を考慮して用いないと、なかなかやりにくい部分が有るんです。
これじゃ、勘違いされても仕方が無いない部分は大いに有ると思います。
また、こう言ったコンテストは大規模なコンテストが多く、展示されるのが、街のギャラリーじゃなく、美術館展示のコンテストも多いんです。
ちなみに、中には国立美術館や県立、私立など、普段、個人では展示してもらえないような、巨大施設も多く、チャレンジャーも多い！w
あと、仕事をする上で、デザイン会社などに就職して、好きな絵を描いて行きたいって、夢を持ってチャレンジされている若者には残酷ですが、商業絵の仕事で自由に仕事ができると思って就職しない方が良いです。
ほぼ、仕事ではクライアントの意見が優先で、自分が良いと思ってもボツにされる事がほとんどです。
中には理不尽なボツも、まあまあ有ったりして…メンタルをやられる事も暫し…
好き勝手にさせてもらえるには、よっぽど有名になって、クライアントからお任せ待遇認定されないと、なかなか…
まあ、こんな人は一部の選ばれし者的、な感じに思っていた方が無難です。
その辺の壁にぶち当たって、事務所を辞められる新人さんはすごく多いですよ。
ちなみに、僕がよく知っているデザイン事務所さんは、奇跡的に作家活動に寛大で、自主的な作家活動に有給休暇を使わせてくれたり、事務所内で時間外に自主制作作業をさせてくれたりと、本当に恵まれた環境で、自分が新人だった頃に出会えてたらって思う会社なんですが。
その事務所でさえ自分の作家活動が出来たいって辞められる新人さんが結構います。
本当に新人時代に苦労している側の人間から見れば、その事務所を退社される新人さんを見りにつけ、「もう少し我慢しろよ！慣れれば天国なのに…」って思ったりします。
まあ、話がちょっとそれましたが、もし、テーマ自由のイラストコンテストに出品を考えられている方へアドバイスすると。
そのコンテストの数年分の受賞傾向を参考にして、選考のする審査員をクライアントに見立ててプレゼンする感覚で…で作品制作するとやりやすいかも知れません。
ちなみに僕がコンテスト荒らしをしていた若輩時代のコンテスト攻略作品の制作方法がこれです！
そう！「審査員を笑わせてたら勝ち！」の精神です！w
さて、つらつらと自分勝手な絵画＆イラストの話しをしてきましたが、この話に共感できるな～って思った方々にシェアしていただけると幸いです！
